Sancal: 色彩という言語、レザーという造形。

Interview

SancalのCEO Esther Castaño Lópezにとって、色彩はデザインの後から付け足すものではなく、思想や感情を伝えるための「言語」です。その言語は、Tekla Evelina SeverinがElmoのためにアップデートしたElmonordicコレクションによって、感情の揺らぎ、微妙なニュアンス、そして大胆な表現が自然に響き合う完璧なマリアージュとなっています。

ElmoとSancalによる今回の特別なコラボレーションにおいて、カラースペシャリストのTekla Evelina Severinは、Sancalを代表する彫刻的な名作たちを自らのキャンバスとして選びました。レザー、フォルム、そして光が溶け合う空間は、両ブランドが持つ表現力が鮮やかに描き出されています。今回のデザインストーリーでは、SancalのCEO Esther Castaño Lópezが、このパートナーシップへの展望やデザイン思想、そして彼らのアイデアに命を吹き込む上でなぜElmoのレザーが不可欠なのかを語ります。

Tekla Evelina Severinが手掛けた空間デザイン。SancalのTortugaシリーズとTotemテーブルを組み合わせ、色彩、質感、フォルムがいかに調和するかを表現しています。

椅子張り用素材としてのレザーは、豊かな質感、心地よさ、そしてしなやかさを備え、私たちのデザインが描くフォルムへ自然に馴染み

Sancalのデザイン哲学において、レザーはどのような役割を果たしているのでしょうか?

レザーは五感に直接訴えかける素材であり、そのエモーショナルなつながりは、私たちが考えるデザインのあり方と深く響き合います。デザインとは、単なる視覚的な印象ではなく、人と人との間に絆を育むものであるべきだからです。私たちはレザーを、呼吸をし、変化し、時を重ねるごとに味わいを増していく「生きた素材」として捉えています。その自然な風合い、ぬくもり、そして優れた耐久性は、私たちのプロダクトに時代を超える普遍的な存在感を与えてくれるのです。

 

ナチュラルなレザーに見られる小さな傷やシワ、不均一さも大切な魅力の一つです。それらは素材のルーツと本物としての気品を物語ります。誰もがそれを固有の特徴として認識するわけではないかもしれませんが、私たちにとっては、この不均一さこそ家具一つひとつに独自のアイデンティティを授けてくれる大切な要素なのです。

 

椅子張り用素材としてのレザーは、豊かな質感、心地よさ、そしてしなやかさを備え、私たちのデザインが描くフォルムへ自然に馴染み、住宅空間からコントラクト空間まで対応できるポテンシャルの高さが魅力です。また、サステナビリティとトレーサビリティも同様に重要な要素です。素材の美しさを最大限に活かしながら、環境負荷を抑えるために、原材料のルーツから、全生産工程における環境への低減にいたるまで、深く配慮しています。

「私たちは色と質感をたくみに組み合わせます。色を恐れることなく」

なぜElmoは、Sancalにとって最適なパートナーなのでしょうか?

Elmoのフィロソフィーは、Sancalと深く共鳴するデザイン思想があります。Elmoはクラフトマンシップとイノベーションを融合させ、伝統を未来へと繋ぐモノづくりをしているのです。Elmoレザーの柔らかく温かみのある肌触り、そして私たちの生み出すフォルムへナチュラルになじむ洗練された風合い。さらに彼らのカラーパレットは、繊細なニュアンスから大胆な表現までを網羅する、極めて豊かな色彩の選択肢を私たちに与えてくれるのです。

 

環境への高い意識を共有していることも、私たちの絆を強めています。Elmoの責任あるなめし技術と循環型のモノづくりは、極めて高い信頼性と透明性をもたらしてくれます。Sancalにおいて、サステナビリティは単なるトレンドではなく、企業理念そのものです。環境への責任を果たすという同じ価値観において、両社は完璧に響き合っています。

 

Sancalにおける、デザイン言語としての色彩のアプローチとは?

色彩は、私たちのアイデンティティそのものです。Elenaと私にとって、色彩とは単なる表面の仕上げではなく、空間の雰囲気を作り、ストーリーを語り、家具に個性を与えるためのデザイン要素です。色彩が主役となるデザインもあれば、フォルムや素材に寄り添うデザインもあります。そこに宿る色は常に主体的であり、確かな意志を持っています。

 

私たちにとって、色彩とは限りない可能性を持つ言語です。エネルギーや新鮮さを生み出すこともあれば、静けさや洗練さを表現することもできます。プロダクトに命を宿し、多様な空間に調和させ、その場にふさわしい感情を揺り動かすために、私たちは色と質感をたくみに組み合わせます。色を恐れることなく、繊細なニュアンスカラーから鮮やかなアクセントカラーまで、すべての色彩を自由に表現します。

色彩、テクスチャー、そしてフォルムが互いに響き合い、いかにして人の心に深く訴えかけるか。Teklanはそれを見事に描き出し、私たちに空間を体感するためのまったく新しい視点を与えてくれるのです。

Teklanの手法が、Sancalに強い共鳴をもたらす理由とは?

その理由は、色彩・質感・感情に対する感性のシンクロにあります。建築家としての視点と、写真家としてのアーティスティックな視点、この双方を併せ持つ彼女だからこそ、驚きと緻密に計算された見事な空間表現を可能にするのです。

 

私たちは、彼女が併せ持つ「緻密さ」と「しなやかな自由さ」のバランスを深く敬愛しています。彼女のパレットは緻密に計算されているにもかかわらずその表現は驚くほど自由で軽やかです。大胆でありながらどこまでも繊細──そんな色彩の調和を操る稀有な才能だと言えるでしょう。彼女のグラフィックな感性と詩的なコンポジションが紡ぎ出す、まるで夢の中の風景を見るような世界観に、私たちは魅了されています。

 

彼女が手掛ける空間デザインにおいて、Sancalのプロダクトは見事に融合します。色彩、テクスチャー、そしてフォルムが互いに響き合い、いかにして人の心に深く訴えかけるか。Teklanはそれを見事に描き出し、私たちに空間を体感するためのまったく新しい視点を与えてくれるのです。

Photography by Manu Toro

Esther and Elena Castaño-Lopez

Photography by Manu Toro